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中学生が国旗をデザインしたって本当?
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国民投票によって国歌が選ばれたよ!
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カンガルーとエミューが飾る国章!
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世界初!洗濯しても破れない「紙」でないお札!
国名 | オーストラリア連邦 |
首都 | キャンベラ |
面積 | 769万平方キロ |
大陸の距離 | 南北3,700キロ 東西4,000キロ |
推定人口 | 2570万人(2021年3月時点) |
公用語 | 英語 |
通貨 | オーストラリア・ドル |
国の色 | 緑と金 |
国の花 | ゴールデン・ワトル(アカシア) |
国の鳥 | エミュー |
国旗
オーストラリアの国旗は1901年の連邦成立直後に、公募によりそのデザインが決まりました。3万件を超えるアイデアが集まりましたが、元となったデザインを提案した公募者が5人いたため、彼ら5人全員が国旗のデザイン発案者と考えられています。その中にはアイヴォー・エヴァンスという当時14歳だった中学生もいました。
国旗の色は青色で、ユニオン・ジャック、連邦七稜星(コモンウェルス・スター)、南十字星といった象徴的な3つの要素で構成されています。まず、左上を占めているのがイギリスの国旗ユニオン・ジャックで、オーストラリアの発展の礎となったイギリスとの歴史的関係とオーストラリアが英連邦の一員であることを示しています。その下に位置する大きな白い星は、7つの頂点があるため七稜星と呼ばれ、「連邦」を表すもので、オーストラリアの6つの州と特別地域(北部準州・オーストラリア首都特別地域を含む)の結束と統合を象徴しています。1901年の国旗決定当時は、6つの州のみを表していたので頂点の数は6つでしたが、1908年に若干の修正が加えられ、現行の7つになりました。右半分に配列された5つの白い星は、オーストラリアの空に見られる南十字星を表しており、南半球にあるオーストラリアの地理的な位置を示しています。
オーストラリアに3種類の「旗」がある理由
国歌
オーストラリアの国歌『アドバンス・オーストラリア・フェア』はピーター・マコーミックが書いた愛国主義的な歌で、1878年にシドニーで初めて演奏され、1984年に正式に国歌となりました。
それまで、オーストラリアでは、イギリスの国歌『ゴッド・セイブ・ザ・クイーン』を国歌としていましたが、1956年のメルボルンオリンピックの頃から、独自の国歌を作ろうという動きが出始めたため、1974年からの複数回の国民投票を経て、以前から国民に親しまれていた『アドバンス・オーストラリア・フェア』が国歌として制定されました。
2020年に入ってから、先住民の長い歴史と文化を反映した歌詞がふさわしいという機運が高まり、調和の精神という意味を込めて、For we are young and free という部分がFor we are one and free と変更されることになりました。2021年1月より変更後の歌詞が正式に採用されています。
ADVANCE AUSTRALIA FAIR
Australians all let us rejoice,
For we are one and free;
We’ve golden soil and wealth for toil;
Our home is girt by sea;
Our land abounds in nature’s gifts
Of beauty rich and rare;
In history’s page, let every stage
Advance Australia Fair.
In joyful strains then let us sing,
Advance Australia Fair.
『アドバンス・オーストラリア・フェア』
(下記は参考のための仮訳で、正文は英文です。)
我々は歓喜する
若くて自由だから
苦労に耐えて手にした金のように輝く土地と実りがある
故郷は海に囲まれている
大地は自然の恵みにあふれている
それは豊かでたぐいまれなる美しさをたたえている
故郷の歴史の中で、いついかなるときも
公明正大なオーストラリアに前進あれ
喜びに、声高らかに歌おう
アドバンス・オーストラリア・フェア
国章
オーストラリアを象徴するものとして国章があります。国章には1頭の赤カンガルーと1羽のエミュー、オーストラリアの国花であるゴールデン・ワトル(アカシア)が描かれています。これらのシンボルは、オーストラリアを代表する動物、鳥、花として一般に広く受け入れられているものです。国章の上部には連邦七稜星が配置され、また中央には、それぞれの州章が描かれた盾も配置されています。
オーストラリア連邦が国章を使用するのは、国家の権限と所有権を明確にするためです。国章はイギリス連邦に帰属し、通常は公用でしか使用されません。
カンガルーとワラビーはどう違う?
通貨
オーストラリアのお札は「紙」ではありません。1988年に世界に先駆け、ポリマーと呼ばれるプラスチック製のお札を導入し、現在はすべてポリマー幣となりました。国内では、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドル札が流通していますが、それぞれ大きさと色が異なり、紙幣価値が低いものほど小さくなります。各紙幣にはオーストラリア史上重要な人物や出来事が描かれています。プラスチック素材でできているため、紙製のものよりも破れにくく、皺になりにくいのが特徴です。リサイクルも簡単にでき、これまでよりも長く使用することができるため、紙製のお札に比べ約4倍長持ちするといわれています。
オーストラリアでは1966年に、植民地入植以来イギリスと同様の通貨単位として使用されていたポンド、シリング、ペンスに代わり10進法通貨制度(1豪ドル=100セント)が導入されました。しかし、通貨単位が変わった後も、すべての硬貨の表面にはエリザベス女王の肖像が描かれています。オーストラリアには、5セント、10セント、20セント、50セントおよび1ドル、2ドル硬貨があります。以前は1セントと2セント硬貨もありましたが、現在は製造されていません。オーストラリアには固有の動物が多いせいか、硬貨の裏面には国を代表する動物をはじめとしたユニークなイメージが描かれています。建国200年(1988年)に発行された2ドル硬貨には南十字星をバックにした先住民の長老が描かれています。
オーストラリアの硬貨に描かれているイメージ
5 セント | ハリモグラ |
10セント | コトドリ |
20セント | カモノハシ |
50セント | カンガルーとエミュー |
1ドル | 5頭のカンガルー |
2ドル | 先住民の長老 |
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オーストラリアの国章にはカンガルーとエミューが描かれているなんて、かわいらしいわね。でも、オーストラリアを代表する動物なら他にも多くいるのに、どうしてこの二つが選ばれたのかしら?
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かわいいだなんて、ありがとう。多くのオーストラリア人がこの国章を気に入っているんじゃないかな。実はね、数多くの動物の中からこの2種類が選ばれたのは、これらの動物が「後ろ向きに進めない」からという説もあるんだよ。「前向き」な国であるように、という願いが込められているといえるかもね。
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へー。前向きな国かぁ。そういうポジティブな意味が込められている国章があるなんて、素敵ね。